美意の案配

投稿日:2013/06/09カテゴリー:落語会報告コメント:コメントはまだありません

皆様、ご無沙汰しております。

6月になりましたが、先月書けなかったことを書きたいと思います。

 

 

というわけで、先月福岡の天神へ行ってまいりました。

 

 

美案寄席

 

 

という落語会がありまして、そちらへ呼んでいただいたのです。

こちらの会は、もともと鶴瓶師匠を大好きな人たちが始めた会で、

今回私もどう?と、瓶二兄さんが声をかけてくださいました。

 

こちらの会の「美案寄席」というタイトル。

どういう意味なんだろう?

と思いません?

思わなくても言います!

「美案」というのは最近鶴瓶師匠がいろんなところでおっしゃってます、

 

 

美意の案配

 

 

からきてるんです。

 

ビイノアンバイと読むのですが、

 

美意の案配?どんな意味なんだろう?

と思いません?

思わなくても言います。

 

正確には『上天からの美意の案配』というらしいのですが、

 

 

何事も神様の思し召し

 

 

ということなんですって。

もともとは、どこかの国に伝わる古事だそうです。

どんな物語なの?

と思いません?

思わなくても言います。

 

さてどんな物語なのか、始まり始まり~~~~。

〽ぼうや~良い子だ金出しな~

 

 

むか~しむかし、あるところにある王様がおりました。

そして、その王様には仲の良い家来がおりました。

この家来は『美意の案配』が口癖でした。

 

 

「よう、家来!狩りに行かね?」

 

「いいっすよ!」

 

 

二人は狩りに行きました。

このときなぜ二人で行ったのか?

普通はもっと連れて行くだろう?

という堅っ苦しいことは言いっこナッシング!

 

すると王様は虎を見つけ、狩ることにしました。

 

 

「へへへ、待ってろよ、スッパーンと狩ってやるからな」

 

 

ですが虎だっておとなしくやられるわけはございません。

 

 

「なんでございやしょう、このプヨプヨした生き物。美味そうでげす。いただきやす。がお」

 

 

虎は王様におそいかかったのです!

 

 

「ウソだよ~!なんてこったー!おい、家来ー!」

 

「なんすか?」

 

「いや、なんすかじゃねえよ。助けなさいよ!」

 

「ええ~、マジっすか~?どうしよっかな~。あの、今っすよね?」

 

「当たり前だろうが!早くしないと死んじゃうよ?王様死んじゃうよ?」

 

「はいはい、じゃあ、よっこらせのせっと・・・あれ?」

 

「なにさ?」

 

「いや、家出るときガスの元栓閉めたっけかな~って。あの一回帰っていいっすか?」

 

「バカだろう?お前バカだろう?ダメだよ帰っちゃ。助けなさいよ!今すぐに!」

 

「いただきやす。がお」

 

「痛い痛い痛い!痛いって~。ほら~。小指食べられちゃったじゃないかさ~」

 

「うわ~!マジで?ひくわ~。あのう虎さん、もうその辺で勘弁してくれません?」

 

「お前本当にバカだろう?そんなので虎が許してくれるわけないだろうがぃ!」

 

「じゃあアチシはこれで帰りやす。お大事に。がお」

 

「・・・帰ったね。というかお前なに?なんで助けないの?もっと心配して!」

 

「まあまあ、良かったじゃないっすか。これも美意の案配っすよ」

 

「ぶっ飛ばすぞ。なにが美意の案配だよ!お前なんて知らない!絶交だね!フン!」

 

「ちょっとちょっとちょっと~、なにマジになってんすか?」

 

「フン!もう知らないんだから、フン!お前なんか牢屋に入れてやるんだから!」

 

「ちょっと王様牢屋って。マジうける。美意の案配なんですけど~」

 

 

家来は牢屋にいれられました。

それからしばらく経ちましたある日、王様は性懲りもなく一人で狩りにでかけました。

すると今度は野蛮な森の部族に捕まっちゃいました。

やれやれ、まったくバカな王様です。

良い子のみんなちゃんと学習しようぜ!

めでたしめでたし。

 

・・・で終わりません。

 

森の部族曰く、

 

 

森A「こいつプヨプヨ。美味そう。生贄する」

 

「うそ~ん!やだ、うそ~ん!ちょっと許してください、王様なんでもしますから~!」

 

森A「チッチッチッチ、やだ~ね、お前生贄、神様あげる」

 

「そんなこと言わないで~。ねえお願いしますよ~。なにが欲しい?なんでも言って、ねえ」

 

森A「え?ホント?・・・・・・じゃあ、プレステ3とファイナルファンタジー・・・」

 

森B「ダメ!お前なに言ってる!バカ!もう決めたこと。こいつ生贄!」

 

森A「だって・・・」

 

森B「だってじゃない、許さない。・・・あれ?こいつ小指ない」

 

森A「え?なにそれ。そんなのダメ、それじゃ、神様満足しない。う~ん、どしよ?」

 

森B「しかたない。こいつダメ。生贄しない」

 

森A「ホント?じゃあプレステ!」

 

 

部族がプレステをもらえたかは知りませんが、王様は無事お城へ帰ってまいりました。

 

 

「怖かった~。すっごい怖かった~。死ぬかと思ったよ~家来~」

 

「良かったっすね」

 

「ホントだよ。お前の言うとおり美意の案配だったよ~」

 

「でしょ?だから言ったっしょ?」

 

「でもさ、お前ずっと牢屋に入れられてつらくなかったの?それでも美意の案配なの?」

 

「そっすよ」

 

「マジで?」

 

「なんでわかんねえの?俺が牢屋に入ってなかったら、俺も王様と狩りに行ってたじゃん?」

 

「はい」

 

「そうしたら二人とも捕まるじゃん?」

 

「はい」

 

「そうしたら、俺だけ生贄にされてただろうが!バカちんが!」

 

「あ、そうか!言われてみればそうっすね!」

 

「だろ?ということでこの世はまさに~~」

 

 

 

王・家「美意の案配!」

 

 

 

と、こんな感じのとっても良いお話なのです。(かなりアレンジしてます)

そこからとって会の名前にしてるんですね~。

いつか落語にできたらいいな~、なんて勝手に思ったりして。

でも落語にするにはキレイに終わりすぎてるんですよね。

 

 

それはさておき、こちらの会。

 

 

お客さんがメチャクチャ熱い!

 

 

いや、熱すぎ!

 

 

こっちが心配になるくらい熱い。

福岡の人ってみんなそうなのかな 笑。

おかげ様で、演者はみ~んな楽しくできました。

ありがとうございました。

 

 

 

そして今回楽屋にあるものが。

なにかと言うと、

 

 

似顔絵シール付紙コップ&水

 

 

演者の似顔絵が貼ってある紙コップなんですが、

 

「これで自分のは間違わないでしょ」

 

ということなのか、それとも、

 

「紙コップを無駄にするんじゃねえ!」

 

ということなのか、たぶん両方ですよね。

 

ところで、こちらの会で似顔絵といえば前にも書きました。

 

 

因縁の似顔絵

 

 

なぜか私だけ微妙だった似顔絵。

今回はどうだ!

 

まず方正さん。

 

 

 

続いて瓶二兄さん。

 

 

 

そして萬橘さん。

 

 

 

さあ、いよいよ私。

 

 

 

 

 

こんなんでました!

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、

 

私ってこんなんですか?

お願い、もう一回作って!

そしてもう一回呼んで!

これも美意の案配!

 

 

 

でも本当はすっごい嬉しかったです!

皆様、ありがとうございました。

そして、瓶二兄さんありがとうございました。

 

 

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