しのはちの覚悟終了
投稿日:2016/12/08カテゴリー:落語会報告コメント:コメントはまだありません
いきなりですが、今回のブログは長いです。
この9・10・11月にやりました真打昇進へむけ師匠に見ていただこうという落語会、
「しのはちの覚悟」に関して書いてます。
もっとマメに更新していればこんなに長くならずに済んだのかもしれません。
ですがマトメてドン!ということになってしまいました。
100%言い訳ですが、更新しようと思わなかったわけではないのです。
9月に一回目を終えて一度途中まで書いたんです。
でもなんでしょう……表現するのが難しいのですが、
書いていて「今じゃないよなぁ……」と思ったんです。
なんじゃそれ!
もっと何かあるだろう?
でも、そうなんです。
まだ何も終わってないのに?
私の心はもう次へ行っていてそんな中で書いて何に区切りをつけようってのか?
書いたところで、
「こんなにお客様に来てもらった」
「こんな良い会をやった」
自慢しか僕チン書かないし、
かと言って反省なんか書かれても誰も喜びやしないでしょう。
生意気だと思われた方ごめんなさい。
ですが本当に書く気になれず、とりあえず一段落着いたところで書こうと……
それで今になってしまいました。なので、
マトメて、ドン!
長くなってしまったというわけでございます。
結果から言いますと、師匠は最終日に来てくださいました。
会の最後に高座まで上がってくださいまして、
「来年、皆様に良いお報せができると思います」
とのお言葉をいただきました。
この会が終わって思うことは、
今までこんなに自分を見つめ直した会はありませんでした。
それで改めて自分に何が足りないのかを思い知らされました。
ですが、だからこそ、やって本当に良かったと思います。
落語家として自分なりに伸びてきたと思っていたらそうではなかった。
それどころか、まだ全然伸びてもいないんだと気付けたからです。
それは落胆だけではない。まだまだ伸びしろもあるという希望でもあるからです。
真打になるまでに足りないものをどれだけ補えるかわかりませんが、とにかく精進あるのみです。
まだまだ何も終わってはおりません。
皆様、今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
ということで、大事な結果報告は終わりました。
ここより先は自慢のコーナーです。
「フン!だ。そんなもの見たくありませんよ~!」
という人はここで引き返されることをお勧めします。
そうではない、
「仕方がねえから付き合ってやるか」
というとてもお優しい方々、ありがとうございます。
ですが本当に長いですから、
コーヒー、紅茶等お飲み物をご支度の上ご覧になられることをお勧めします。
又はトイレに立てこもる便意との籠城戦にも最適です。
それでは、
レディ~~~スエ~~~ンジェントルメ~~~ン!!
「ワーオ!ヒューヒュー!」(※外野の声)
ウェルカムトゥ ザ ジガジサンワ~~~ルド!!
「イエ~イ!ジッガジサン!!ジッガジサン!!」(※外野の声)
ヒァーウィーゴーーー!!!
「ワァアアアアアアアアアアア~~~~~~!!!」(※外野の声)
さあ!皆様、気を取り直しまして。
毎年言っておりますが、
師走でゴワス!!
今年は “とあること” に集中しておりまして、例年以上にあっという間の一年でした。
“とあること” とはもちろん、
真打チャレンジ!!
思えば晴の輔兄さんが真打になられてからずっと考えていました。
真打へむけ何をすればいいのだろう?
何度も何度も自問自答をし、そしてやっと思いついたものも、
今の自分では力不足で実現するのは難しく、断念を余儀なくされ、
そんなこんなでズルズルと……
このままでは頭の中がゴチャゴチャで埒が明かないので、
今年に入り、
一度リセットしよう!
とライフワークの “しのはちの巣” という落語会を一旦お休みにしたのが2月。
ようやく考えがまとまったのが4月。
どのような会を企画したのかを地元横浜の関内ホールで発表したのが6月。
もう、そこからは “しのはちの覚悟” へむけ私の全てを注ぎ!
なんちゃってカクカク!
さすがに全ては注げなかったですけど、でも7~80%くらいは注ぎましたよ!
7~80%……
カップヌードルのお湯なら、
足んねえよ!麺がチョイ硬になっちゃうだろうがよ!
スープも濃くなって夢の成人病生活にまっしぐらじゃねえか!
と怒られそうですが、
風呂で半身浴するには7~80%だと多いんですからね!
ともかくお湯ではなく私のパッションを結構注いだということを皆の胸に刻んでくれぃ!
そうしてる間に8月に入りオリンピックで熱狂し、
あっという間に9月ですがな!
そんなこんなで、「しのはちの覚悟 其の壱」をむかえたのであります。
会場は、
マウントレーニアホール渋谷PULEASURE PULEASURE
(撮影:志の八事務局)
渋谷109の横、渋谷プライムの六階にある割と新しめのホールです。
(本人撮 ちょいとオシャレな指名手配…-_-;)
普段はロックやポップス、JAZZ、アイドルなどのライブを主にやっている、言わば音楽系のホールで、
こちらでやっている落語会といえば、
落語ファンにはお馴染み、広瀬和生さん主催の落語会「道玄坂寄席」だけだと思います。
とってもシャレオツなホールなのですが、
元々映画館だったところをホールにしたので緞帳がありません。
まあ、音楽系のライブに緞帳は特に必要じゃないですよね 笑
でも落語会にはなるべくあった方がよろしくてよ!
てなわけで、
無いならば作ってしまえ大道具
舞台美術家の伊藤雅子さんにデザインしていただき作ったのが、
こちら!
緞帳の代わりに壁を作っちまった。
伊藤さんは落語をあまり聴いたことがないとのことで、舞台で携わるのも初めてだったそうです。
ですが沢山の舞台(しかも多ジャンル)を経験されている、それはそれはスゴイ方で、
今回照明でお世話になったAさんから紹介していただいたのですが、
よく私のようなものにこのような方を紹介したな!
とツッコミたくなるくらいスゴイ方なんです。
私もどのくらいスゴイ方なのか知らなかったとはいえ、偉そうに能書きをたれて、
ホント、無礼な奴だと思われたことでしょう。
それなのに、嗚呼それなのに、
私の意向を最大限汲んでくださいまして、こんなにも素敵なセットをデザインしてくださいました。
伊藤さんありがとうございました!この御恩は必ずお返ししますからねー!
開場し、お客さんをご案内してしばらくすると “カウントダウン” が始まり、
0秒になると開演!
するってえと、
トランスフォーム!
高座が現れて緞帳代わりの壁は両脇へ。
途中、落語と落語の合間にはパネルになって映像を投影。
会に華を添えてくれました。
其の壱~紺屋高尾2016.09.15 藍 四十八色
其の弐~火事息子2016.10.19 イロハ四十八組纏(協力:松浦孝次)
其の参~芝浜2016.11.16 お魚かるた四十八枚(協力:奥野かるた店)
綺麗でしょう?
会の最後にもいろいろやらせていただきましたが、
それは来てくださった方々と私とのヒ・ミ・ツ♡
そして、驚くのは早いですぜ!
(驚いてなかったらゴメンチャイ)
実はこの壁と高座周りは、
段ボールなんだぜ!
「でもどうせ、段ボールは表面だけで骨組みは木材を使ってるんだろう?」
とか思ってるでしょう?
ノンノン!
全てが段ボールなんだぜ!
「す、す、全てが段ボールだって?!だ、大丈夫なのか?!」
これだけ大きなものを支えられるわけないってか?ってか?
ちゃんちゃらおかしいぜ!
こいつぁ、段ボールは段ボールでも、
強化段ボールなんだぜ!(協力:株式会社タカムラ産業)
(金具も少し使ってるよン♪)
段ボールとは違うのだよ、段ボールとは!
ザク(MS-06)とグフ(MS-07)の違いどころじゃぁありませんぜ!
グフも、イフリートも、ドムも、ペズン・ドワッジも、
アクト・ザクも、ギガンも、ガッシャも、
ギュ~ン!
と飛び越してゲルググ!(MS-14)
いやいや、更にギュ~~~ン!
と飛び越して、あのZZガンダムと対等に渡り合った、そう、
リゲルグ!!(MS-14J)
強化段ボールは、段ボール界の “リゲルグ” だということを知れ!
(株)タカムラ産業の高村さんありがとうございました!
しかし今回、段ボールの可能性をスゴイ感じました。
照明の当たりでこんなにも表情を変えるなんて、
カメレオンも嫉妬の嵐ですな!
普段は自分の写真を載せるのは嫌いなんですが、
今回は写真家の木村直人さんにずーっと撮ってもらっていたので、
ドドーーーン!!
とサイズを小さくしてお届け!
(上の写真もみんな木村さんの写真なんですけどね!)
其の壱~紺屋高尾~2016.9.15
其の弐~火事息子~2016.10.19
其の参~芝浜~2016.11.16
今回写真を結構載せましたがこれでもまだ100分の1くらいです。
木村さん、ありがとうございました!
今回のシリーズは本当に沢山の方に助けていただきました。
スタッフも舞台監督、照明、音響、映像、皆一線で活躍されてる方々ばかりです。
兄弟弟子や他の一門のお弟子さんにも助けてもらいました。
ホールの方々も、
「これだけ大きなセットは初めてです」
と言いながらも快く協力してくださいました。
ホールと我々の間に入ってくれたソーゴー東京さんも本来は音楽のイベンターです。
落語は今回が初めてとのことです。
音楽のライブに比べたら規模も小さいし儲けだって少ないでしょう。
でも本当に親身になって助けてくださいました。
そして、ロビー周りや搬入搬出、物販販売、
陰で支えてくれたスタッフの皆も本当に一生懸命やってくれました。
(協力:山本和裁研究学院)
(協力:安原眞琴)
(協力:長徳寺)
(協力:銀鱗文庫)
どんなに感謝の言葉を重ねても足りません。
そして何と言ってもお客様です。
嬉しいことに三公演とも満員札止めとなりまして、沢山のお客様に来ていただきました。
三公演全てにご来場いただいた方も沢山いらっしゃったでしょう。
そうだよ!という方も、違うぜベイベー!という方も、
誠に誠にまっことに、ありがとうございました。
こんなに素敵な舞台でできた私は本当に幸せ野郎です。
もう真打になれなくてもいいんじゃないか?ってくらいです。
って、バカちん!!
そんなことあるかい!!
無茶苦茶なりたいやい!!!
でも、真打には本気でなりたいですが、
今思えば、私がどう落語に取り組み、どんな落語会をして、
どんなお客様の前でやってきたのか、
それを師匠に見てもらいたかったんだと思います。
渋谷という街はパルコ劇場やNHKもあり我々一門にはとても思い出深いところです。
私も二ッ目になりたてのころ、
パルコから坂を下りてのすぐの「公園通りクラシックス」というライブハウスで、
“SHIBUYA108” という落語会をやらせてもらってました。
今回一回目の紺屋高尾もそこでやりました。
そのとき実際に藍染をして手を青く染めた映像も作りました。
私の東京でのライブはあそこから始まったんです。
今回、その公園通りクラシックスでお世話になったスタッフの方々も来てくださいました。
そしてオーナーのY会長が私に仰った言葉は一生忘れないでしょう。
「地下から六階に上がったね」
とてつもなく嬉しかったです。
本当にやってきて良かったです。
この言葉を糧にこれからも挑戦していきます。
そして、先ほども書きましたが師匠も最後の「其の参~芝浜」には体調が優れない中来てくださり、
「来年、皆様に良いお報せができると思います」
と高座の上で言ってくださいました。
真打は私だけでなく東京の落語家にとって特別なものです。
これから師匠にご相談させていただきアドバイスを仰ぎながら大事に大事に進めて行こうと思います。
そして 師匠が言ってくださったことが夢にならないように、
その時いっぱいの拍手をしてくださった皆様のご期待に応えらるようにがんばります。
このブログで皆様に、もっとはっきりとしたご報告ができれば良かったのですが、
どうか今しばらくお待ちください。
本当にこの会は、あのホールだから生まれ、あのスタッフそしてあのお客様だからできた会です。
皆様のお陰で無事「しのはちの覚悟」は終了いたしました。
重ね重ね、心より御礼申し上げます。
(写真:木村直人)
長文駄文にお付き合いいただきましてありがとうございました。
ほんの気持ちのオマケ映像です。
「しのはちの覚悟」これにて終了
そして、これからが本当の覚悟……
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